The 3rd. ..........なべてこの世はこともなし

 このブログは,ゲイのIkuno Hiroshiが日記的文章と撮り溜めてきた写真を垂れ流します。たまに(しょっちゅう?)ゲイゲイしい文章と毒があるので,ご注意あれ(笑

No.1217:霧雨のフエ(Huế)2[旅行記-ヴェトナム]:1995.03.18

 早速皇帝陵巡り・・・の前に,明後日ホーチミン市まで戻るのに乗る夜行列車の予約をしにフエ駅まで行ってもらう。
 外は相変わらずの小糠雨。道行く人たちは薄ら寒そうに肩を丸めている。日本でいえば,秋の時雨れもよいで少し冷えた日といった感じ。
 窓口に並んで買うのかと思ったが,待合室の中にテーブルが置かれていて,そこに座っている女性が手続きをするのだった。ドライバーガイドの助けを借りて,運よくフエを10時前頃出発する夜行列車のソフトベッドが取れた。予定どおりの便だ。これで安心して観光できる。ちなみにチケットは,4枚複写式の航空チケット形式。なんだか大袈裟だ。

女の子たち 最初に案内されたのは明命(Minh Mạng ミンマン)帝陵。
 駅を出た自動車はぬかるんだ赤土道を行く。右手にはちらちらと河の水面が見え隠れする。
 10km以上も走ったところで自動車を降り,対岸への渡し船乗り場に向かう。たちまち手に手に果物や土産物を持った女の子たちに取り囲まれた。みんな笑顔が素敵だ。ただし,商売にはシビアで,きちんと交渉しないと法外な外国人観光客価格で売りつけられるのだが。・・・とりあえず,おやつにモンキーバナナを一房買う。ドライバーは交渉の様子を面白そうに傍で眺めていた。

 霧雨の中の渡し船はちょっと肌寒く,のんびり楽しむというわけにはいかなかったが,ゆったりとしたフォン(Huơng 香)河の流れはいかにもかつての王都にふさわしい。
 船から上がるとすぐそこが帝陵か,と思ったらそうではなかった。そこから更にしばらく歩かなければならない。


 明命帝は阮朝第2代皇帝(在位1820〜40)。
 父・嘉隆帝の後を継いで中国的な中央集権化に邁進,科挙も整備して皇帝独裁権力の強化を図る。またラオス・カンボジアにもヴェトナムの影響力を広げた。宗主国の中国に対しても強気で,父帝の時に清から与えられた国号「越南(これが現在の国号ヴェトナムの起源)」を「大南」に改めた。
 一方,中華的な攘夷思想の持ち主でもあり,南部の反乱にキリスト教徒が多く加わっていたこともあってキリスト教を弾圧。晩年にはフランスからの宣教師7人を処刑するなどしたため,嘉隆帝の王朝創建を助けて進出を目論んでいたフランスとの関係を悪化させることになる。
 やたら子だくさんであったことでも有名。帝の愛飲した酒が現在も「明命酒」としてお土産店で売られている。



正門 塀に囲まれた陵域。松の存在が,南国にいるという事実を忘れさせる。
 目の前の正門は,まるで竜宮城のイメージ。しっかりと閉ざされた正門横の入口から入ると,中は方形の石が敷き詰められた庭。

功績碑 いくつかの壇を上って行くと,一段と高い壇上に建物が。帝の功績を漢文で彫り込んだ石碑が,この中に立てられている。台座は立派な猫足(皇帝だから虎足と言うべきか?)が浮き彫りされて,なかなか威厳がある。
 少し読んでみたが,こういう碑文の例に漏れず文飾過多で,その煩雑さにいらいらしてきた。さすが小中華を目指した皇帝だ。



位牌 ずっと進んで帝と皇后の位牌を安置するという建物。松の深い緑色が両側から迫る中,プルメリアが枝を殿前に広げていた。葉を落しているとはいえ,亜熱帯の植物。おかげでフエに入ってから僕の中に定立されていた「小中華」イメージが混乱してきた。・・・乾季に葉を茂らせて甘い香りを漂わせていたら,なおのことだったろう。
 更に行くとまた小さな建物にぶつかる。ここを通り抜けると視界が急に開けた。



オベリスク 壇から切り石をきれいに積んだ階段が三日月の形をした池に向かって下り,石畳の道が池の向こうのこんもりとした丘へと続く。青々と草が茂っているこれが帝の眠る奥津城だ。壇の上から左右に視線をずらすと,背の高い石柱が対になって立っている。形は古代エジプトのオベリスクにも似ているが,これも皇帝の徳を讃えるためのものなのだろう。



奥津城 睡蓮の葉が浮かぶ池の向こう,小高く築かれた墳丘が帝の眠る場所。池を渡って奥津城に近づこうとしたが,周囲に巡らされている石塀の門が閉ざされていた。



 こうして実際に歩いてみた皇帝陵は,最初頭の中で考えていたのイメージとまったく違っていた。
 こじんまりとしていて建物はせいぜい入口の門程度,入るとすぐに奥津城があるものと勝手に想像していたが,実際は広い地を占めており,池を掘り石を敷き建物を建て,とモニュメンタルな要素の強いものだった。実物を見たことはないが,中国の皇帝陵を縮小コピーしたような感じだろうか。



茶屋 帰りの渡し船を待つ間,道沿いに小屋掛けした茶屋で一息。皿に盛ってあったマンゴスチンを一つ食べ,小さな急須に入った香りのいいお茶を何度もお代わり。いい休憩になった。



Google Map Huế, Vietnam(1995.03.18)




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遊佐未森/ハルモニオデオン[機械][★★★]


  1. 2008/11/23(日) 11:27:06|
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広島から沖縄へ移住した100%ゲイ。
年齢不詳に見えるが実は四十路半ば。
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いちゃいちゃ熱々バカッポー実践中。

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