お代を払って立ち上がったものの,これからどうしようか?
ふらふらとまた市場の門をくぐろうとした時,露店の中年女性が声をかけてきた。
売り物は,淡いキツネ色の揚げ餅と,アイスボックスの中のアイスキャンディ。晴天になり気温が上がってきたせいで,アイスキャンディには見ている間にも何人もが手を出す。
僕が買ったのは揚げ餅だった。麺だけではすぐにお腹が空くだろうが,餅も一緒に入ってれば夕方までもつに違いないと踏んで。
1個が1000ドン=約10円弱。ノートの切れ端に包んでくれた餅は,けっこう熱々だ。齧りつくと中から餡がじわりと出てきた。外見には似ない上品な甘さの白餡。気に入った。
北河祠の前の道を,また右に向かってみた。今度はどんどん先へ先へ。
ゲストハウスの入り口には,椅子を持ち出して日光浴しながら本を読んでいる白人観光客。いかにもバカンス中という風情。こういうのもいいな,とは思う。・・・だが,今はこの見知らぬ街に対する好奇心の方が先立っている。

駐車場ならぬ駐馬場には,まだ荷運びの馬が何頭も繋がれていた。じっと立ち尽くしたままおとなしく主人の帰りを待つ姿は,健気。轡帯に鈴をつけてもらっている馬にカメラを向けたところ,「なに?」とこっちを見てくれた。
バス乗り場を過ぎると,下り坂。
道端の見なれない花にきょろきょろしながら歩いていると,後ろからかっぽかっぽとのどかな蹄の音が追いかけて来た。
民族衣装に着飾った少女が,数珠つなぎにした馬を連れて下ってくるところだった。馬の背中には薪。はて,山で採って売りに来るというのならわかるが・・・家の近くでは取れないのだろうか?
馬どもは,とりあえずまっすぐには歩くものの,時々うまそうな草の匂いがしたのか叢に鼻面を突っ込んでみたり,「こっち」と轡を引かれてとぼけた顔でと少女の顔を眺めたり。まるで散歩途中の犬と同じで愛嬌がある。
BGM NOW 宇多田ヒカル/Flavor of Life -Ballad Version-[★★★★] |
- 2008/04/04(金) 19:10:33|
- 北部(越南)
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